済州島のムクドリでなくヒヨドリは、何を囁いたか?

 鳩山前総理の決断は、 5月30日の済州島でした。
このとき、 日中韓の国家指導者が集まっていました。
東アジア共同体をめざす三カ国です。
直近の大問題は、韓国の哨戒艦「天安」の爆発沈没事件の処理でした。
すでに、日米韓では、北朝鮮の犯行と断定して外交を進めだしている中で、
肝心の中国をどう取り込むか、一番重要な場面でした。
31日、中国の温家宝首相が来日します。
よく、「北朝鮮が暴発すると、何百万人も日本に難民が来る」と騒ぐ
コリアウォッチャーがいますが、これは、お笑い者です。
まず、それだけの人間が乗る船がないでしょう。
それに、陸路で毎日、川を渡って中国領内に買出しにいっている人間がいるのですから、
逃げる先は、中国の遼寧省、吉林省のほうが、もっとも近く、便利です。
遼寧省のすぐ先は、北京です。 遼東半島の先端には、大連があります。
こうした事実が分かっているからこそ、北朝鮮が、国際政治のオモチャにされます。
日本とアメリカの防衛利権に関係する者たちからです。
鳩山は、最後は、この人間達に、負けました。
では、菅総理になって、これは、どうなるのでしょう。
中国と一致した戦略を立てられるのかどうか、がポイントです。
中国国内にも、やはり防衛利権(軍事)で食べている人間も大勢存在し、
しかも、彼らは、自分たちは、経済発展に取り残されたと感じています。
 
中国経済の成長がストップしたら、日本もアメリカも、金融面が焼け細り、
資産価値の更なる崩壊になります。
こう考えると、戦後のアメリカ覇権が、詰んでいることが分かります。
中国の環境問題は、経済発展と人権医療の問題に直結し、日本の技術なしには解決しません。
環境さえ改善すれば、その資産価値は、急上昇します。
中国の若者は、日本のア二メ、アダルトビデオ、芸能人ばかりを見つめています。
中国のビジネスマンや役人は、
同胞を、過酷労働で安く使い倒しながら、インチキ・パクリ商品を製造・販売し、
手にした巨利で、純・日本製品を、買いたがります。
面白い時代になりました。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。