『現実の重さ』を知らない、世襲金持ちと組合幹部。

 ルーピーの鳩山首相。なんか、悲しいですね。 
問題は、この人本人が自分の人生で生きるためのお金には、全く困らなかったお気楽さ
もありますが、より重大なのは、彼の周りの参謀達の、「現実」に関する 理解のレベルです。
金持ちけんかせず。 国民の声をよく聞いて、とにかく、やるだけやってみる。
最後にどんな事態になっても、直接この人の個人の生活には響きません。
総理としての発言のその結果については、自分の責任は感じず、最後に浮き彫りに
成った事態や意見にすぐに従って、自分が最初からそうだったかのように言う。
大金持ちの世襲政治家は、国のカネを 自分個人が掠め取る「さもしさ」がないので、
この点では、正直な政治運営になりますが、知謀が全く欠如します。
昨年来の、この沖縄の普天間基地の移転では、どう考えても、この政権と、鳩山氏個人の
政治家としての資質と、その能力が 問われても、仕方がないでしょう。
 「最低でも、県外」といっていた人間が、
 「できれば、県外」に言質を変えました。
>> そもそも、民主党政権とは、何か?
民主党は、何の深い理念もなく、ただただ、自民党政治を止めさせたい人間が
集まってできた政党です。
これは、最初から、その結党の時点から、「反自民」以外の政策では、矛盾の塊です。
立ち上がりの資金は、鳩山氏個人が出しましたが、組織体としての主要構成人員は、
選挙でのポスター張りなどの実行部隊は、ほとんどが、企業や学校・団体の 組合系です。
この人たちは、戦後の日本経済の枠内で、企業や行政にあって、自分個人の待遇改善
だけを目的に集まってできた組織の人間です。
その戦後の、日本経済の枠組みがすでに終わっていること。
新しい枠組みが必要な事態であるのに、それに対して、冷静に見ることもせず、
相変わらず、同じ組織にあって自分の待遇改善を求める人間たちを、支持基盤にします。
「現実」の事態が どのようにしてできたのか、その始まりを、きちんと知らないために、
その対処ができません。
誰かが作り出した「枠組み」の中に、なんとか入り込んで安定した生活費を確保した後は、
すこしでも楽をして、それを仲間内として庇いあい、継続的に待遇改善を目指すのが組合であり、
その目的のために専従者となった幹部責任者たちが、今、民主党の幹部に多くいます。
一方で、日本人全体に人類史的スケールで国家次元を越えて新しい事態・現実が突きつけら
れる状況におかれていると、頭で知りながら、本人自身は、そうした事態になる前ですらも、
富を 生み出すなんて、何ら考えたことがない人たちでした。
とてもではないですが、新事態には、対応できないででしょう。 
 今回、韓国の哨戒艦の爆発沈没問題で、全てを北朝鮮が仕掛けた問題とすることで、
これで、なんとか、自分達の迷走に 幕引きができると、今の民主党政権関係者は、ひとまず
喜んでいるのでしょう。
 実態は、何も変わらないままですが、
「基地移転」とは、それほど困難なことなのだと、国民に刷り込んだつもり でいるでしょう。
今年に入っての東アジアの国際情勢の本質は、
イラン問題と、北朝鮮をなんとかリンクさせたいアメリカとイスラエルが、それに失敗し、
これを隠蔽するために、東アジアをこれまでの次元(戦後の枠組み)に 留めおいたことです。
 こうしたことが進展していたのも、鳩山とその周囲は、今になってやっと分かったことでしょう。
>> で、今後です。
 小沢・鳩山が 民主党の執行部を辞めた時、民主党が解体するかどうか?
みんな、日本創新党、などと、参議院選挙 後に、再編成があるのかどうか、まだ未知数。
組合系の人間は、国家の行方よりも、常に自分自身の待遇に執着する性格がありますから、
解散総選挙になったら、議席を失いかねないので、民主党は、簡単には 割れないでしょう。
また、身内の弱みを暴露しあうことだけは、民主党の若手でまともな人間たちも避けるでしょう。
では、私たちは、3年間、じっくり、構えたほうがいいのか?
ただ、大阪府のように、すでに、地方から、変化の芽があります。
(私の住む中野市は、まだ、熱しておりませんが)
何か を変えたいのなら、その変えるべき対象の、真の実際の姿を
はっきりさせないといけません。
 「はっきりさせないと、 何も変えられない。」
 これは、絶対の真理です。
民主党政権の誕生によって、日本の統治体制の変革が、始まったところですが、
この政権では、日本の防衛、外交問題の要である、米軍基地の構造を、
はっきりさせることができなかった、ということです。
>> つまり、本質的に、変える事ができない政権だ、ということです。
日本という国家の始まりを、ハッキリさせられない者には、
どうやったって、 それを、新しく、作り直せないでしょう。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。