残念!春節前、中国行きの切符が取れない。税収世界一の中国。

前回の続きです。
 何とか、鄭州や長沙にいけないか、日程を、今月末か二月初めに設定して、今度は、
旅行代理店に電話したのですが、日本と中国の間で、すでに、航空券が満席でした。
 春節(中国正月)前だから、当然といえば当然なのですが。
今、日本に住む中国人は60万人。
中国に住む日本人は、30万人くらいでしょうか。
2月4,5,6日あたりの帰国便が取れません。
う~ん、JALも、中国にもっと力を入れればいいのに。
電話で、3つの会社の青年社長に、その旨、伝えました。
まあ、2月末には、いきたいと思います。
で、再度、聞きました。
一体、どんな、事業をしているの?
彼曰く、 自分の故郷の河南省の南陽市に、 200万坪の土地を借りて、
そこに、薬効成分のある果樹(発音不確かで、名前は、確認できず)を植え、
一部は、すでに、薬用酒に加工していて、大変評判がいい。
その工場を、大手食品メーカーが買いに来たが、自分は、売らないで、
逆に、規模拡大したいと思っている。
(その資金、どうやって用立てたの?)
最初の会社登録は自分の金だったけど、後は、国家がいろいろ支援してくれた。
農業、農村復興は、国家プロジェクトで、高付加価値産品を奨励しているところに、
自分が見つけた、果樹が はまったのです。
・・・なるほど。
確かに、中国の農村、農民、農業の、三農問題は、国家の重点項目でした。
さすがに、いい情報をつかんで、機敏に動いています。彼は、河南省の幹部に頼まれて、
恩家宝の自宅にまで、何かを届けに行っている男でしたが、自分の故郷でのチャンスを
うまくものにしたようです。
それよりも、皆さん、次の日経ビジネスの記事を見てください。
去年一年間の中国の税収についてです。
なんと、日本円で、90兆円を越えています。
これは、日本の好景気のときの倍で、現在の3倍です。
中国の統計ですから、相当、膨らましもあるでしょうが、 こうした税収で確保される
国家の事業資金を、「成長のため」に、<戦略的>に、投入しているのです。
「国家」ベースで見て、今現在、世界中で、もっとも活力・勢いがあることが
ここからも伺えます。
外貨準備は2兆3千億ドルで、これは、アメリカ対策の資金になったのですが、
国内の事業用は、なんと言っても、税収です。
人口で、日本の10倍以上ですから、国家がきちんと機能すれば当然なのですが、
どうも、一昨年秋のリーマンショック後に、中国は経済面でも統治体として、きちんと、
機能しだしたのかもしれません。 それも世界一の規模で、なおかつ戦略的に。
1970~80年代に、日本政府が、日本製品を売るために、積極的に、海外援助した、
「ひも付き援助」の手法を中国政府はよく学び、それをさらに改良して、今、どんどん、
アフリカや中南米に、家電や雑貨の輸出に加え、電力、通信、鉄道のインフラ建設を
進めている のは、皆さん、ご存知のとおり。
外国企業や技術の買収にも、こうした資金が向けられます。
それに比して、今の日本。
一般会計92兆円の予算では、もう、税収より、借金のほうが多い状態。
そして、特別会計(財投資金)の115兆円には、まったく手をつけられなかったのです。
小沢一郎の4億円の土地問題よりも、国家の経営資源の振り分け のほうが、
未来の日本には、間違いなく重要だと、私は考えますが、 さて、この日本という国は、
どうなるのでしょう。
<日経ビジネスから> http://www.nikkei.co.jp/china/news/
・・・・・転載 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1/18)中国の財政収入、11.7%増の91兆円 09年、年後半の景気回復映す
 【北京=高橋哲史】中国財政省によると、2009年の中央と地方を合わせた全国財政収入
(速報値)は前年比11.7%増の6兆8477億元(約91兆円)となった。年前半は不調だったが、
後半に国内景気の回復を映して急速に持ち直した。
 09年の財政赤字は予算で示した9500億元以内にとどまる見通しで、中国政府は財政の悪化
を招かずに積極財政を続けられると判断している。
 全国財政収入は9割を税収が占める。09年の実績を単月ベースでみると、4月までは世界的
な金融危機を受けた国内景気の減速で前年割れとなったが、5月以降はプラスが続いている。
09年通年では日本の国の一般会計税収(09年度補正後予算、36.9兆円)の2倍以上に膨
らんだ。
 中国共産党・政府は08年秋に「積極的な財政政策」を採用。公共投資などを大幅に増やした
結果、09年予算では過去最大となる9500億元の財政赤字を見込む。 当初は財政の悪化を
懸念する声もあったが、税収の急回復を受けて「09年の財政赤字は予算内に収まる」(謝旭人
財政相)との見方が広がっている。     
・・・・終わり。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。