「心配するな。習近平が天皇と会っている以上、直通ルートはある」

こんにちは。

 台湾の李登輝が、「習近平の野心は、毛沢東よりも大きいかもしれない」と、フォーカス台湾が伝えていたので、この人物の本性が、いまひとつ鮮明にならなかったのですが、事情通の大先輩が以下のヒントをくれました。

 「心配するな。習近平は天皇と会っている。当然、そのあとも関係者は重要テーマは話している」と教えられました。

 そして、

 「今の中国共産党では、本当に教養のある連中は、日本のこと、特に自民党の政権延命策をよく研究しているのは君が知っているとおりだが、彼らは、当然、明治維新のことを、しっかり学んでいるよね。」

 確かに。

「で、問題の習近平。彼を日本では簡単に太子党といっているが、この人物が他の太子党の人間のように、甘やかされて育ったのかどうか。オヤジの習仲勲は、共産党の中でも最高の科学的頭脳を持った人間だった。近平本人は、6歳で迫害を受け出している。」

 ・・・・・

前主席の胡錦濤は、日本の野田によって完全に面子をつぶされて中国政界を追われ、恩家宝グループも失脚です。これで、エリート集団の全青聯勢力は足場を失い、李克強も、権力の点では、習を脅かす存在ではなくなりました。

習近平は、完全に独裁体制ですが、今、彼は最大の目標を、国内の汚職没滅に向けています。もちろん、これは、自らの権力を維持することが狙いであり、かつての同志だった仲間を政敵にして、つぶすことになります。 

 では、彼は、、中国国内の軍事勢力=戦争屋と一体なのか?

実は、中国の戦争屋は、江沢民時代に急拡大しました。江は、1989年の天安門のあとに中央に呼び出された人間です。長老の家族にもペコペコし、いつも茶を注いて回っていた、とその家族の一員から私は聞いています。江は父親が戦前南京政府時代に、日本人の家で働いてたことがあったため、日本政府に対し、弱腰になるのではないかと長老たちから懸念されていて、逆に却って対日強硬姿勢を打ち出します。ここで反日教育が強化されたのです。しかも、バチカンが裏から支援した法倫功が全国に広まり、汚職に抗議して中南海を取り囲むほどにまでなると、恐れをなして逆上し、弾圧命令を出します。ちょうど、そのころ、アメリカからは臓器売買の話が中国に入り込んでいたときでした。

 このあと鄧小平が見つけた胡錦濤が総書記になりますが、経済優先で、公共事業投資による、株価と土地価格の上昇で、中国全土の共産党員が金儲けに走りました。そして、自然破壊、環境問題。さらに軍事の増大。

 今、習近平が本気になって汚職を撲滅するとどうなるか? それは、共産党そのものの崩壊に繋がっていきます。こうした状況で、日本の安倍晋三が、すぐにでも自衛隊に軍事行動をさせることができるように、憲法解釈を変える動きをすれば、中国では、汚職撲滅どころじゃない、戦争だ、となりますが、これには、中国人は、ばからしい、となってます。

 いままで、中国では、官界に入ることは巨大な富を掴むことと同義語でした。これは、2000年前もそうで、人民中国の改革開放後もそうでした。2008年の北京オリンピックの前年、私は、当時、胡錦濤直属の全青聯の人間に招かれたのですが、そこで部下を紹介され、「今、公務員人気は最高です。彼は、3000倍の競争を勝ち抜いてきました」と話されました。

一部の人間に急速に富が増え続ける中国の状況を、「権力市場経済」と、冷静にも自虐的に表現していました。

それが、今ではどうか。今年から、公務員の人気はすっかり落ちているとのことです。

「もう、これまでのように、役職では稼げない。」 これがインテリたちの共通認識のようです。

それよりも、「アリババに入れ」 と、ハッパをかけているようです。

 さて、習さん。慎重居士です。 

中国経済を世界経済に組み入れたのは朱鎔基で、世界経済の中で、中国大陸に、多くの「富」を生み出させたのは、人民銀行の行長だった周小川。この父親は機械工業部長で、エネルギーの専門家だった。マネーは人間社会のエネルギーの一形態ですが、この使い方を、日本と同じく、中国は、より過激に間違えてしまいました。

 今、習近平は、「富」を追うあまり、国土と人身をボロボロにさせてしまった中国共産党、そして、中国人の歴史的業病に挑戦しているといえます。すでに、幹部たちは、十分にマネーを得ていますから、習は、これからは、もう、無慈悲にマネーを追わなくてすむ、まともな社会に、ほんとうに作り変えようとしているのか?

 日本が中国東北部(満州)にどんどん入植者を送り込み、中華民国の国土が蚕食されていくとき、教育者の張伯苓は、生徒たちに、「自分がいる限り、中国は滅びない(中国不亡 由我在)」との意識を埋め込みました。これは共産党にも受け継がれたのですが、国内の激しい権力闘争と、改革開放後の狂ったような公共事業と建設投資で、今、中国は壊れだしています。

 中国がまともになるのなら、共産党を壊してもいい。 ここまでの腹つもりを、はたして、習近平はしているのかどうか。 半封建半殖民地状態から抜け出すために、毛沢東は、知謀の限りをつくし、私有財産をいったんは全部否定した人民中国を作り出しました。このとき、政敵をすべて粛清するという非情さを貫きました。

 そのヨコには、いつも周恩来がいました。実は周恩来は日本留学以来、天皇を支える一族とはパイプをもっていました。それゆえに、1972年の田中角栄の訪中も、1992年の天皇の訪中も、実現しているのです。

 戦争屋をあぶりだして、退治する。この点では、今、プーチンもオバマも習近平も、一致しているのではないか。もちろん、その中心に私たちの国の天皇陛下がいる。こう考えると、安倍政権は、本当にオバカで、中国の人民解放軍のイケイケ少将と、タメだ、となります。 

 日本には、徳川家康もいたが、慶喜もいた。 習は、慶喜の役割を、自覚しているのかどうか、です。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。